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鉄道模型 動力車の調査   KATO製 C50-21号機の動力特性

■ いきさつ

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 動力特性の調査として、KATO製 C50-21号機についても測定を実施した。 この C12-46号機は、マイコレクショの C50-21号機 (2016/5/27 ) にて分解調査の報告しているので、ここでは省略する。 さらに、動力特性に関しては既に有線式での測定を実施済みであったが、、この方式での初期段階での測定であったので、今回は、新しい空転特性の追加と共に、その連続性も兼ねてもう一度測定してみることにした。 

 

■ 空転回転特性の測定

 先回と同様に動力伝達部分を分解し、モータのみ、ウォーム軸付、ギヤ付、ロッド付と部品を組み付けて行き、それぞれの状態を測定した。

 測定結果をグラフを下に示す。 ウォーム軸を組付けた状態では摩擦抵抗が大きくなっていると共に、データのバラツキが大きい。 手で持っていても、ゴリゴリとした感じが手に伝わってくる。 回転音は問題なく、軸受けのガタも無いようなので、フライホイールと一体となったウォーク軸のバランスが少し悪いのではないだろうか。 

 その後、ギヤやロッド類を組付けてもその摩擦抵抗は少しアップしているが、モータ^にとっては抵抗にはなっていないようだ。 ウォームギヤによる減速の効果により、摩擦力の影響が小さくなっているのである。

 

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■ 動輪系の回転摩擦の測定

 動輪系の回転摩擦を先回と同様の方法で測定した。 測定結果は、2.0 〜2.5 グラムであった。 しかし、回転はスムーズでは無かった。 何度やっても右の位置で止まってしまうのである。 そして、5グラムで引っ張ると勢いが付いて、この部分を乗り越えていくが、この位置からのスタートは出来なかった。 それには6グラムで引っ張らなければ動き出すことが出来なかった。

 ロッド類の組付け不良を判断して、手で回しながら原因を探ったが、分からずじまいであった。 干渉部も無く、傷による引っ掛かりもないのである。

 このため、この状態で次の実験に移ることにした。 なお、右の写真に示す粘土の様な物体は、いつも愛用している鉛(?)を使った水草の重りであり、車体の重量を実施の場合と合わせている。

 

■ 速度特性の測定

 動力特性の測定のために、いつもの様な細工を実施した。 そして、リード線の支持部兼用の重り車両を連結して測定を実施した。

 速度特性の測定結果を下に示す。

 電流値は少しバラツキはあるものの、安定した小さな値を示しています。  また、電圧降下量が 0.3volt 以下であった。

 

■ 牽引力特性の測定

 速度特性に続いて測定台を傾けながら、牽引力特性を測定した。 データを下に示す。

   

 今回の測定結果も、2016/5/27に報告した先回の測定結果とを比較すると、あちこちの部分で少し異なっているのが分かる。 また、前述したロッド類の不具合により増加した摩擦抵抗は、遷移点の値いにもハッキリと表れていることが分かる。

 また、左回りの曲線部を走行する場合に、車体を左右に大きく揺らしながら走行していた。 そして負荷が大きくなるほどその振れは増大していた。 ロッド類の不具合がここに表れているのだろうか。

 電流値はドライ状態とウエット状態の違いで説明できるが、粘着限界でのスリップ率が少し異なっている。 測定ミスなのか、バラツキなのかは、まだ未調査である。

 

■ 負荷時の速度特性

 負荷が掛かった状態では、速度によって電流値がどのように変化するのかを測定した。 測定したデータを右のグラフに示す。 負荷無しの状態から平行移動しているとは、ハッキリとは断定できないグラフとなっている。

 

■ まとめ

 今回の測定結果も、先回実施したデータと比較すると、相違点が見受けられる。 測定法に関して少し自信が持てなくなって来たが、どうしようか思案のしどころである。 KATOのコアレスモータのシリーズは、この C50 型の調査で完了するので、横並びの整理を実施してみようとかんがえている。

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  2018/7/16