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モータの測定データ KATO Bトレ用モータ その1

 

■ 測定方法

 ブレーキ方式によるモータ特性測定装置を使用する。 装置への取り付け状態やジョイントの連結方法を下に示す。 まずモータをプラ板にセロテープで止めて、モータ台に固定する。 外径 5mm、内径 2.5mm のゴムチューブを長さ 4mm に切断して、外周に白色のマーキングを実施する。 それをモータのカップリングの外径に差し込んでかい点センサのマーキングとする。 モータ台にはそれに対応させた回転センサーを取り付ける。

 測定台への取り付け状態を下に示す。 モータとブレーキ装置とは、KATO の長いジョイントを使用した。

 

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■ Bトレ用モータ その1 の測定データ

モデルの品番 KATO 11-106
モデルの品名 小型車両用動力ユニット Bトレインショーティー対応品
発売時期 不明
入手時期 忘却
品番とロット番号 1011FE - 06260  2648
測定日 2016年11月20日

 ストック品として保管していた動力ユニットを使用するが、使用経歴は覚えていない。 

  モータは 0.5 ボルト近くから回転を始めており、回転数と電圧は一直線である。 電流値はやや右上にそり上がった傾向があるが、抵抗は速度の2乗に比例するといる流体力学の原則に沿った現象ではないかと思われる。  トルク特性と共に安定して性能を示している。

 

■ 特性解析

 次に、この測定データを用いてモータ特性を決める定数を求める。 解析方法は、「モータ特性のモデル化 改良版」に示す。 まず6個の定数を求める解析を実施する。

 データは比較的良好に直線の上に乗っており、線形特性と判断できる。 この結果得られた6個の定数と、それから計算されたモータ特性のデータを下に示す。

定数の推定値 特性線の勾配
Kt Rm λm Ra Ke Eb Nm-E I-E Tm'-Nm Tm'-I
332.5 3.02447 0.00013282 48.7 0.00036774 -0.103 2583 0.001032 -0.002644 350.1

 この計算された特性線を実測データの上に重ねた状態を下に示す。 計算された特性は赤線で示している。

 少し湾曲している無負荷回転時の消費電流の特性は、少し無理かも知れないが問題無いレベルと判断する。 モータのトルク特性はほぼ合致していると言えよう。