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S系のカシ釜を作る

■ はじめに

 悩んでいたS系のカシ釜をやはり作ることにした。 いきさつは、「2モータ式EH10 の不調原因をさぐる」 の今後の予定に記載しています。

 モータ不調であったマイクロのEH10が修理出来たものの、R140mm のミニカーブでは連結部の制約で脱線してしまう。 このため、修理出来たとしても使い道が限られている。 そこで、当初の予定どおりS系車両用の動力台車として活用しようかとも思っているが、迷っているのである。 ショーティ化するなら、その候補の一つが「カシ釜」なのだ。 そのボディーとカプラーセットは上記のように、既に入手しているのだ。 カシオペアのBトレはまだ発売されていない様だし、何時発売されるのかも分からない。 機関車だけ作っても意味ないし・・・・・と思っている時、RM MODELS 188号にコンテナ列車の特集が出ており、その中で、「カシ釜」がコンテナ列車を牽引している記事が出ていた。 コンテナ牽引もありなのだ。 でも、ショーティ化するには屋根が複雑そうだし、切断場所と星の位置の問題もあるし・・・・・・・・。

 

■ 工作内容

 まず、準備したものは、

 最初の工作は、動力ユニットにカプラーセットを取る付ける工作である。 動力ユニットの形状、ボディ の形状、カプラーの高さを見ながら、S系のねらいに沿うように連結間距離がなるべく短くなるように工夫する。 カシオペア仕様のカプラーが手に入らなかったので、手持ちのカプラーで代用している。

 前面のカプラーセットの取り付けは、せっかくの前照灯を生かすべく、導光路としての部品を確保しながらカプラーセットを取り付けるためにあちこち削りまくった。 そして、動力ユニットにはゴム系接着剤で接着した。 後方については、前照灯の取り付けをあきらめ、外観確保のために導光路の一部を残してあっさりと削ってしまい、カプラーセットはボディ側に接着することにした。 右上の写真は、完成後の動力ユニットとボディの写真である。 また、下の写真は、同じく完成後のボディ裏側を見たものであり、左が前方側、右が後方側である。

 

  

 カプラーセットの装着方法が決まると、その位置が決まるので、その寸法に合わせて、ボディを切断した。 ナンバープレートの取り付け位置と星の位置を鑑み、どこで切断しようかと悩んだが、星の図柄を犠牲にした。 切断部の接着には、厚さ0.3mmのプラ板を裏側に当てて段差発生を防止している。 右上の写真参照。

  

 屋根部品も切断位置が目立たないように考慮しながら工作する。 電線も適当に設定した。 ボディや屋根の接着部のリタッチ塗装は一切していない。 

  

塗料が無いのがその理由である。 遠目で見ればほとんど分からないのでこれで良しとした。

 組付け後の前面を右の写真にしめす。灰色のカプラーがやはり必要ですね。 また、ボディの残骸を左の写真に示す。 残念ながら星が消えてしまいました。 ナンバープレートは、「EF510 509」を取り付ける。

 

 ■ 完成品

 完成した状態を下に示す。 そうです! フルスケールの「カシ釜」も入線しています。 手前が今回製作したS系のカシ釜のEF510-509号機で、向側がフルスケールのカシ釜のEF510-510号機(KATO製 品番:3065-2)です。 長さはおよそ2/3になっていますが、顔は親子の様にそっくりですね。 ・・・・・当然だよ!・・・・・・

 下の写真は、レイアウト上での走行シーンです。 509号機はBトレのコンテナを20両牽引し、510号機はフルスケールのコンテナを9両牽引しています。 こうやって見ていると、フルスケールの車両は、胴長のダックスフンドのようでもあり、それに比べてS系車両は柴犬の様に小ぶりながら均整の取れたフォルムをしているように思えてくるから不思議です。 また、ちょうど星のマークの位置が切り取られているのが判ると思います。 この509号機は牽引力も充分にあり、スロー走行にも満足しています。

このカシ釜親子でコンテナ車両を牽引している様子をビデオにも収めてみました。