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鉄道模型工作室  S系客車への新室内灯ユニット組込

 新室内灯ユニットを客車に取り付ける作業を実施してきましたが、まだ、S系客車が残っていました。 ここに来て、卓上レイアウトを楽しむ場合にはこの手のサイズの客車がぴったりなので、このシリーズの客車にも新室内灯ユニットを組込むことにしました。

 

■ S系客車の室内灯組込経緯

 そもそも S系客車 とは、自分が命名した特殊なタイプのシリーズです。 これは、主に半径 140mm の曲線を使用しているミニレイアウトでは、Nゲージと言えどもフルスケールの客車を走行させる事は出来ません。 かと言ってBトレの客車を持ってくると、室内灯や尾灯の細工が困難でした。 

     SLと旧形客車をミニレイアウトで走らせたい! 

との思いから、フルスケールの客車用台車を履かせたコンパクトな客車を手作りすることにしたものです。 サイズは鉄コレシリーズの一番小さな12m級電車のサイズに倣って工作したものです。

 初期の工作品は、「遥友鉄道 (2)車両紹介」(2010/6/30)で紹介しています。 そして、「遥友鉄道 (5)少し立体的に」(2012/11/9)の頃には、9両まで増備していますが、最初から室内灯を組込むのが目的でしたので、その後の工作によって、色々な種類の室内灯が組み込まれていました。 また、「ミニレイアウト 雪景色を走る」(2015/2/20 )では、SLに牽引された夜行列車として室内灯の効果を楽しんでいました。 これらのS系客車のシリーズは、「マイコレクション/客車類リスト/12m級S系客車」にまとめています。

 今から振り返ってみると、工作に苦労した割にはその報告がほとんどありません。 自分の工作メモも不十分です。 改めて室内灯の観点から整理してみると、4っつのタイプに分類出来ましたので、このタイプ別に新室内灯ユニットへの取り換え作業を説明して行きます。

 

■ タイプ1: 初期のころの生き残り

 まず最初に、最も古いタイプから改造を始めました。 車体番号はオハフ61-2305 号車と、オハフ61-2399 号車です。 この車両の工作メモをたどっていくと、2009年6月に車両の工作を実施しています。 車体はGMのキットを使用してショーティ化を実施し、室内灯と尾灯の加工を実施していました。 分解した状態を下左に示します。

 室内灯は、その頃、ネットで紹介されていた夕庵方式を参考にして、ブリッジダイオード、砲弾型LED、定電流ダイード、丸棒の導光棒を使って構成しています。 この頃はまだ電球色のLEDが入手出来なかったので、LEDの先端を茶色に何かで塗っていますね。 導光棒は光が均等に反射するように傷をつけており、LEDとは銀紙を使ってはめ込むようにしています。 懐かしい工作内容です。

 今回の新しいユニットとの比較を右上の写真に示します。 ブリッジダイオードはショットキーバリアダイオードタイプを使い、100μFの電解コンデンサも使っています。 その設置場所は、旧ユニットと同じ場所に置きました。 下左の写真。 そして天井裏に貼り付けたテープLEDと接続した状態を下右に示します。

 なお、左側の写真には尾灯の工作部分が写っています。 尾灯のライトボックスの形状を見ると、一番上の写真とは異なっています。 これは別々の車両だからですが、工作内容は同じだと思います。 赤色の砲弾型LEDと光ファイバーを使って光を取り出しています。 電気回路は定電流ダイオードと逆流防止のダイオードを直列に接続しているのが分かります。 また、集電性能を上げるため、車体の中央には鉛板を張り付けて重量アップを図っているのが分かります。

 

■ タイプ2: チップLEDを使用した苦心の室内灯

 次のタイプは、チップLEDが使われ始めた頃に工作したシリーズで、全部で4両ありました。 オハ61-1542 号車オハ61-2580 号車スハ43-2155 号車スハ43-2481 号車です。 この工作内容は「小型SL用の前照灯を作る」(2015/2/18)にて珍しく報告していますので参照ください。 なお、この時は、車体と室内灯ユニットの間を銅片によるスナップ式の接続方法であったが、その後に接触不良対策として下左の写真のようにリード線接続に変更していました。 2019/12頃に実施した様子です。 下の写真は今回の作業前の状態です。

 このユニットも下の写真のように、新ユニットに取り換えました。 

 

■ タイプ3: テープ式LEDに交換されていたもの その1

 工作メモによると、このタイプは 2019/12 頃に12volt麦球式からテープLEDへの取り換え工作が実施されていた車両です。 手持ちの電球色テープLEDはチップLEDが6連のものであったので、半分の長さに切断できず、やむなく白色のテープLEDを使用した。 そして、電球色らしくするためスモーク色のプラ板を貼り付けるなどの苦労の跡が見受けられる。 下の写真。 尾灯工作品も2台あった。 オハフ61-3052 号車スハフ42-2253 号車スハ43-2356 号車

 室内灯部分を天井裏から外した状態を下左にしめす。 そして、新しいユニットに交換した状態を下右に示す。

 

■ タイプ4: テープ式LEDに交換されていたもの その2

 このタイプも、12volt麦球式からテープLEDへの取り換え工作が実施されていた車両で、2020/1/3に工作された青色のスハ43系です。 車両はスハ43-2641 号車スハ43-2642 号車スハ43-2433 号である。 工作内容はタイプ3と同じですね。

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 新ユニットに組替えた状態を左に示す。

 

■ 点灯テスト

 全12両のS系車両全ての室内灯を、新しいタイプのユニットに交換したので、点灯テストを実施した。 尾灯を組込んだ車両が4台ありますので、これらを最後尾に配置した3両編成の列車を4組用意し、現在の卓上レイアウトの線路上に並べた。

 同時に全車両には給電できないので、ポイントを操作して順番に点灯して行った。 曇りの日でしたので、室内は少し暗い状態です。

 室内灯としては、少し明るいようですが、部屋が明るい場合は丁度良さそうです。 また、尾灯付きの4両の尾灯点灯も確認できました。

 

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 2020/11/20 作成