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鉄道模型工作室  12m級(S系) EF65電気機関車の工作

 卓上レイアウトを楽しもうとのキャチフレーズで、色々な小型車両を走らせている。 しかし長編成になると動力車の牽引力不足となてしまい、遂にはS系機関車を持ち出して来た。 しかし、低速でスムースに走行できる車両は少なかった上に、旧型客車を牽引させるEF65型電気機関車が全滅であった。 そこで、コンパクトな EF65-1001号機に狙いを付けて動力ユニットを交換した。

 しかし、このEF65-1001号機の工作報告は勿論、工作メモも残っていない幻の機関車であった。 ファイルなどをあちこち探した結果、工作時の写真だけは見つけ出せたので、およそ5年遅れの工作報告書を作成して、我が工作記録をここに残すことにした。

 

■ S系機関車の工作記録

 そもそも「S系」とは何か? から説明しなければならないだろう。 そのいきさつを説明している報告書を紹介しておこう。

 ◆ 「S系電気機関車の改造工作」(2011/1/22)
チョットしたきっかけで始めた改造工作でしたが、ミニレイアウトと、コキウイルス・ミニと、バンダイのBトレインショーティー専用走行台車の発売などが関係して、だんだん深みにはまってしまいました。 改造工作のねらいは、
    BトレのELより少しぐらいは大きくてもよいから、コンパクトながら力持ちの機関車が欲しい。
当初はこの改造工作を 「12m級の」 と呼んでいましたが、工作方法によっては実車換算で 13m級や 14m級の寸法となり、さすがにおこがましくなりました。 このため、この工作を 「ショーティー化改造工作」 と呼ぶことにし、工作された車両を 「S系車両」 と呼ぶことにした。
 ◆ 「S系のカシ釜を作る」(2011/3/17)
モータ不調であったマイクロのEH10 のモータを修理し、2エンド側車両の動力ユニットを使ってS系のカシ釜を作作った。 今回は、残りの1エンド側車両の動力ユニットを借用しようとするものである。
 
 ◆ 「小型電気機関車の前照灯を工作する」(2016/12/6) 
Bトレの客車類を牽引する機関車の前照灯がいまいちであった。 そこで最新技術(?)を使って改善工作を実施する。

 上記の2016/12/6に報告した工作に続いて、BトレのEF65の車体を使い、鉄コレの電気機関車専用動力を使い、さらに前後の前照灯を工作していたが、他のテーマに追われて(?)この工作に関する報告がなされいない事が判明した。 作業メモやファイルのあちこちを探しまくった結果、工作時の写真が残されていたので5年ぶりに工作報告を作成することにした。 写真の撮影日時は、2016/12/10 であった。

 

■ S系EF65電気機関車の車体を工作する

 工作メモも残っておらず、写真だけが残っていたので、この写真を頼りに記述して行こう。

 種車はBトレの車体である。 この車体を真っ二つに切断し、KATO製と思われるカプラーセットを前後面に接着している。

 そして、中間部として、切れ端となっていた(?)EH10型の胴体を借用した。

 この3点を接着剤で固定し、12m級(?)の車体とした。

 屋根の部材もどこかの切れ端を活用したものと思われる。

 胴体の接着部は、裏板としてプラ板を使用している。 さらに、前照灯として光ファイバーを使って屋根裏を這わせて中央部に持ってきているのが分かる。 それらはパテを使って固定されていた。

 その前照灯ユニットは、薄いユニバーサル基板の上に、サイドビューチップLEDと510Ωのチップ抵抗が前方と後方の2回路分が取付けられていた。 そしてこれを車体の屋根裏に取付けていた。

 この時の動力は、鉄コレの電気機関車用の動力 TM-ED01(?) を使用していた。 このフレームから前照灯用の電源も取り出している。

 完成した機関車をレイアウトにて走行テストを実施した時の様子であろう。 前照灯も綺麗に点灯していることが分かる。 車両番号は EF65-1001 のラベルを貼ってあったが、我が機関車リストには掲載されていなかった幻の機関車だったのだ。

 

■ 動力ユニットの交換

 卓上レイアウトで走行を楽しむため、これらのS系電気機関車を持ち出して来たが、低速でスムースに走行できる車両は少なかった。 工作したS系電気機関車の多くの動力ユニットは、10年以上前の古い車両の動力を使っていたからである。 「S系電気機関車の改造工作」(2011/1/22)を参照。

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 卓上レイアウトでなんとか楽しめる車両は、TOMIXのEH500(品番:2142)の動力を使用した EF210-10EH500-3、および、マイクロのEH10-9(品番:A0826)の動力を使ったEF510-509(カシオペア色)、EH10-9(1エンド車) の4台だけであった。  この中でも EH500-3 は動きが少しギクシャクしていたので、残るのは3台だけであった。

 先回、せっかく12系客車に室内灯を組込んだので、EF65系の電気機関車で牽引させるべく、動力ユニットと車体を探した。

 ここで、浮かび上がったのが、上記の幻のEF65-1001号機である。 この車両に取付けていた鉄コレ動力は低速走行がイマイチだったので、カシオペア号と同じ動力の EH10-9(1エンド車)の動力と交換することにしたのだ。

 車体は、カプラーセットの内側に飛び出していた磁石ポケットを削除すると、問題なくすっぽりとはまり、大きな手直しなく交換可能であった。

 後は、前照灯の処置であるが、動力ユニットのLEDが暗かったの工作したユニットと交換すべく、LEDやチップ抵抗を取外して、ユニットと固定配線を実施した。 右上の写真。 そして新しい車体にこの前照灯ユニットを取付けた。 そして遮光のために銀紙を貼り付け(下左の写真)、動力ユニットとの絶縁のためにマスティングテープを貼った(下右の写真)。

 組み上げた車体をレイアウト上で点灯と走行を実施し、問題無い事を確認した。

 

 このEF65-1001号機の走行状態は、「卓上レイアウトで楽しもう その29」(2021/1/6)の走行動画「Bトレを楽しもう」の後半に登場しているのでご覧ください。

 

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 2021/1/10 作成