HOME >> 鉄道模型実験室 > 新しいテープ式室内灯 集電瞬断の解析
室内灯チラツキの原因である集電回路の遮断状況について、データの収集方法とその解析方法を模索したが、はたしてどのようにデータが処理されるのかを観察した。
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■ 遮断状況の収集
データの収集とその解析方法は、先回の報告「新しいテープ式室内灯 集電瞬断の解析方法の模索」(2024/4/9)に従って実施した。同じ状態でデータの収集を3回実施したが、その時のオシロ画面のハードコピーを下に示す。
それぞれの場合に、波形データをUSBの保存して、Python によってデータを解析した。その結果を下に述べる。
● ショット1
最初のショットを見てみよう。-A のデータは収集した生データである。オシロ画面には隠れてしまった前半の部分も表示されている。ここには多くの瞬断の形跡が残っている。この部分を拡大したのが右のグラフである。
下側に -B のブラフは整形処理を実施した後のデータである。右上の整形前と比較すると、瞬断時のパターンがそれらしく切り出せれているのが分かる。0.2msecの変化なんて人間の眼には感じないので、大まかな処理でも全体的な形状が把握できれば良いと考えている。
右下のグラフは、谷の形を計算したデータを表示したもので、Period は谷の幅を示し、谷の深さとデータの位置をプロットしたものである。
● ショット2
2番目のショットのデータを下に示す。
生データでは多くの谷が有るように見えるが、パターンを数値化してみると小さな谷が多いことが分かる。
● ショット3
最後のショットを見てみよう。
この場合も、1700と2800近辺で大きな谷があるようであるが、他の部分はそこそこのものであることが確認できる。
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■ さらに深堀
グラフを並べて眺めていた。
などを考えていたが、1項にこだわるよりも、2項の内容を深堀することにした。
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そして、「新しいテープ式室内灯 チラツキの限界を探る」(2024/3/25)で考えていた知見と結びつけることによって、チラツキへの影響具合が分かるのではないかと考えた。
そこで、出力されたデータを元に、係数α を計算してグラフに表示することにした。
即ち、
Y1 = 90 、Y2 = dmin 、 x = (Period + 1 ) × 0.2 msec
として計算した。
その結果を右のグラフに示す。上記の知見では、
という事でした。
この評価基準でみると、3個のショットの中では3ヶ所該当することが分かる。
■ まとめ
内容をまとめておこう。
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次回は、上記の観点で再実験することにし、その結果を報告することにしよう。
2024/4/11