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モータの測定データ KATO コアレスモータ C59-123

 

■ 測定方法

 ブレーキ方式によるモータ特性測定装置を使用する。 装置への取り付け状態やジョイントの連結方法は、C56 型の測定と同じ方法で実施したので、写真説明は省略する。

 

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■ C57-195 号機の測定データ

モデルの品番 2026-1
モデルの品名 C59 戦後形(呉線)
発売時期 2015年12月
入手時期 2015年12月 新品購入
分解調査等 マイコレクション C59-123 号機
測定日 2016年11月9日

 

 

 電流値がやや乱れているのは何故だろうか。 測定ミスの可能性も捨てきれないのであるが・・・・・・・。

 安定している綺麗なデータを取得出来たが、特性が安定していることを示していると判断する。 消費電流が小さく、低速でもスムースに回転しているのはコアレスモータの特徴のようである。 トルク特性も綺麗に揃っており、素晴らしいデータ、いや、安定した特性のモータと言えよう。

 なお、11ボルトを過ぎると急に電流値が増加しているのは測定用プーリー部のアンバランスによる共振現象と判断し、下記の解析には、11ボルト以上のデータはカットして使用した。

 

■ 特性解析

 次に、この測定データを用いてモータ特性を決める定数を求める。 解析方法は、「モータ特性のモデル化 改良版」に示す。 まず6個の定数を求める解析を実施する。

 損失トルクのグラフでは、データのバラツキが大きいために決定関数の値が良くない。 データは、無負荷時と負荷時の両方のデータを使用して損失トルクを計算しているが、その絶対値が小さいために測定誤差が影響しているものと推察する。 従って我が測定方法の限界と判断している。 他の項目は理想的である。

 この結果得られた6個の定数と、それから計算されたモータ特性のデータを下に示す。

定数の推定値 特性線の勾配
Kt Rm λm Ra Ke Eb Nm-E I-E Tm'-Nm Tm'-I
473.4 0.992 0.0000659 38.2 0.0004876 -0.009 2029 0.000282 -0.006109 478.6

 

 この計算された特性線を実測データの上に重ねた状態を下に示す。 計算された特性は赤線で示している。

 無負荷回転時の消費電流の特性が少しずれてはいるが、他の特性は実測値と計算値がピッタリと一致していることが分かる。 これは推定した6個の定数が実際の値に合致していることを証明していると判断できる。