HOME >> 鉄道模型レイアウト > 物置部屋のレイアウト ヤード操作盤の工作 その3
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物置部屋のレイアウトの操作盤を新しく作っています。 今回は、ヤードの操作機能に加えて、周回路線のATSと連携する機能を工作しました。
■ ATSとの連携機能
本線からヤードに出入りする場合には、本線の運行を邪魔しないようにする必要があります。 本線運行の合間を縫ってヤードの操作をする必要があるのですが、 モタモタしていると本線走行中の列車と衝突したり、接触を起こしたりして、脱線事故が発生してしまいます。
でも、この本線には閉塞区間が設けられ、追突防止のためのATSが組込まれていますので、ヤードからの出入り時にはこの仕組みを利用して、もし列車が来た場合には、一時的に停車してもらうことが可能なのです。 即ち、操作盤より列車停止信号をATSに向けて発信すれば、この衝突事故を防止することが出来るのです。
このポイント操作とATSとの連携の内容を説明する。 ポイントの記号や線路配置は先回の報告内容を参照してください。
今までのヤード操作盤は、KATOのポイントスイッチを使用していたため、ポイント操作とATSの連携は出来なかった。 このため別回路としてスイッチを設けていた。 その内容については下記の報告を参照してください。
この様ないきさつのある仕組みですが、今回のポイント駆動方式の変更によって操作盤との連携が可能となった。 即ち、ポイント操作のトグルスイッチを使って信号を発信しようとするものです。
しかし、使用しているトグルスイッチでは、本来のポイント駆動用回路(15ボルト系)と、経路表示のためのLED回路(15ボルト系)、および、ATS連携用回路(5ボルト系)の分離した3回路が必要となってしまい、2回路用スイッチでは対応できないのである。
そこで、経路表示のためのLED回路をATS連携用回路の中に組込むことにした。 ATSに向けて信号を発信する方法は、ATS信号線の一部を切断し、その間に新たな信号線を挿入する方法を採用しています。
すなわち、このレイアウトの各ゾーンは、分離可能なベースとプレートを多用して、容易に取外しが出来るようしているため、閉塞区間を結ぶ信号線も容易に脱着が可能なコネクたを使用している。 そして、この通信線の結線は、電線対電線で結線する6ピンのコネクタを使用している。 EI シリーズ・コネクタのリセプタブル・コネクタとキャップ・コネクタである。 下の写真。 電源としての +5volt と GND、左内回り、右内回り、左外回り、右外回りの合計6本の信号を通している。
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今回の工作に於いても、この信号線を使って、連携信号を送信することにした。
ヤード右側の出入り口は、冬のゾーンと秋のゾーンの間にあり、左側の出入り口は冬のゾーンとブリッジ部の間にある。 このため、これらのつなぐ信号線の間に、新たな信号線を設け、その中に操作盤からの連携信号を潜り込ませる方法を使った。
この考え方は、「レイアウト設置用の速度計を作る レイアウトに設置」(2019/4/9)にて、左側の出入り口では実施済であるので、右側の出入り口にも新たに対応することにした。
さらに、欲を出して、ATS信号系の電源とメインスイッチについても、この制御盤の中に取り込んでしまい、ついでに、レイアウト内速度計の5volt電源も共通使用として統一してしまうことにした。
こうして検討したヤード制御盤とATS連携の回路図を右に示す。 回路途中のダイオードは、信号が逆流しないように防止している。
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■ 配線工作
最初に5volt電源系の工作から始めた。 ACアダプタからの電力を取り入れるDCアダプタの適切な位置がなかったので、ポイント用コネクタ取付け板の空きスペースを使ってセットした。
操作盤には新たに5volt用電源のスイッチを追加して、配線を実施した。 電源ラインには多くの線が集まるので、ラグ板を設置してここに集約することにした。
信号ラインについても、中間部に抵抗やダイオードの設置が必要なので、同様にラグ板を設置して配線を固定するようにした。
LED 回路と信号処理回路の様子を下に示す。
LEDの配線回路の確認のために点灯テストを実施した。
次に、電源関係と信号線の接続作業を実施する。 電源線(+5VとGND)は、4個のコネクタ用と、ATS幹線用、速度計用と6本の線を集約してハンダ付けしたが、これは少しヤバイ配線であった。 1〜2本の線を個別にネジ止めするとか、個別の端子にハンダ付けするのが安全であるのであるが・・・・・・・・。
また、信号線において、コネクタ間を分断する必要のない外回りの二つの信号線はコネクタ間を直接つないでいる。 このため、ラグ板には白と黄色の内回り用の信号線しか接続していないのだ。 配線の様子を下に示す。
配線作業が終わった状態をしてに示す。 ポイント用コネクタ取付け板をセットした状態を下右に示す。
■ レイアウトへの設置
配線作業が終了した操作盤をレイアウトに取付けた。
操作盤の支持方法が少し不安定であったため、取り付け方法を変更し、設定時のガタ防止のために点前側の2ヶ所にゴム足を取付けた。 また、春と秋のゾーンのそれぞれのヤード・プレートを取り外し、プレートの裏側の配線の追加や修正を実施した。 そして操作盤と接続するコネクタ部の長さをすっきりとさせたのである。
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早速、列車を走らせて簡単に機能チェックを実施したが、ATSとの連携は機能していたので、作業は完了とした。 色々な場合を想定して、機能確認が必要であるが、後日実施に回してしまった。 だんだん根気が続かなくなってしまったのである。