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モータの測定データ KATO 第4期モータ EF15-79

 

■ 測定方法

 フライホイール方式によるモータ特性測定装置を使用する。 装置への取り付け状態やジョイントの連結方法は、「モータ特性を測定しよう その7  出来た」、および、「KATO製電気機関車 第4期 新サスペンション型のモデルのモータ」を参照してください。

 

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■ EF15-79 号機

モデルの品番 3062-1
モデルの品名 EF15 標準形
発売時期 2010年1月
入手時期 2010年2月 新品購入
分解調査等 マイコレクション EF15 79
測定日 2016年10月17日

 モータのマーキングは片側の赤色のみ。

 

 このKATO製電気機関車 第4期 新サスペンション型モデルのモータについて、仕様が大幅に変更されている。 小型化と共に、消費電流の低減が図られている上に、電圧に対する回転数の値が、従来のモデルよりも半減しているものの、電流値に対する発生するトルクの値がおよそ2倍になっている。 これらは減速機構の仕様変更に合わせて決定されたものと思われるが、小型強力モータへと変身しているのである。 また、特性はより安定化しており、KATOの技術レベルの進化と推察する。

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■ 特性解析

 次に、この測定データを用いてモータ特性を決める定数を求める。 解析方法は、「モータ特性のモデル化 改良版」に示す。 まず6個の定数を求める解析を実施する。

 各特性はよく直線上に乗っており、推定しようとする定数は信頼性のあるデータとなりそうだ。 この結果得られた6個の定数と、それから計算されたモータ特性のデータを下に示す。

定数の推定値 特性線の勾配
Kt Rm λm Ra Ke Eb Nm-E I-E Tm'-Nm Tm'-I
442.5 17.0 0.0006967 25.3 0.00042837 0.286 2136 0.003363 -0.008189 483.6

 

 この計算された特性線を実測データの上に重ねた状態を下に示す。 計算された特性は赤線で示している。

 各特性値共に実測値とよく合致しているので、推定した6個の定数は妥当な値であると判断する。