HOME >> 動力車の調査 > モータの特性調査 > 測定データ > TOMIX モータ ED75-710

モータの測定データ TOMIX モータ ED75-710

 

■ 測定方法

 フライホイール方式によるモータ特性測定装置を使用する。 装置への取り付け状態は、「TOMIX モータ EF510-4」を参照してください。

 

 

  .

■ ED75-710 号機

モデルの品番 2175
モデルの品名 国鉄 ED75-700形電気機関車(前期型)
発売時期 2009年
入手時期 2010年2月 新品購入
分解調査等 マイコレクション ED75 710
測定日 2016/10/25

 

 

  電流・電圧特性に於いて、6〜8ボルト、20,000 rpm 付近で特異な現象を生じている。 さらにカラカラという音がやかましい。 これは損失トルクのデータにも表れているので共振現象による機械的な原因と思われる。 また、表の中のブラシ部電圧降下量がマイナスになっているが、マイナスデータはあり得ないのでデータ近似での誤差によるものと判断する。

 上記のEF510-4 号機のモータよりも損失トルクが大きいために、消費電流も大きくなっているのは、個体差かあるいは慣らし具合の違いかも知れない。 しかし、出力トルクと効率を比べると、EF510-4 号機よりもそれぞれ大きくなっているので、巻線仕様のどこかを改良しているのではないかと推察するのであるが・・・・・・・・。

 

■ 特性解析

 次に、この測定データを用いてモータ特性を決める定数を求める。 解析方法は、「モータ特性のモデル化 改良版」に示す。 まず6個の定数を求める解析を実施する。

 各特性はよく直線上に乗っており、推定しようとする定数は信頼性のあるデータとなりそうだ。 この結果得られた6個の定数と、それから計算されたモータ特性のデータを下に示す。

定数の推定値 特性線の勾配
Kt Rm λm Ra Ke Eb Nm-E I-E Tm'-Nm Tm'-I
332.6 18.02 0.00051985 10.3 0.00033143 -0.074 2877 0.004497 -0.011222 348.8

 

 この計算された特性線を実測データの上に重ねた状態を下に示す。 計算された特性は赤線で示している。

 各特性値共に実測値とよく合致しているので、推定した6個の定数は妥当な値であると判断する。