HOME >> 動力車の調査 > モータの特性調査 > 測定データ TOMIX モータ EF510-4
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■ 測定方法
フライホイール方式によるモータ特性測定装置を使用する。 装置への取り付け状態は、右の写真に示すようにモータを測定台に固定し、フライホイールの外周からトルクを取り出した。 モータを固定する時に無理な力が掛からに様にするため、モータホルダに収めた状態やモータを直接サブのプラ板にセロテープで止め、そのプラ板を測定台に固定している。
モータの一方のフライホイールには糸をかけてモータトルクを測定し、他方のフライホイールには白のマーキングを付けて回転数を計測する。 「モータ特性を測定しよう その7 出来た」を参照してください。
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■ EF510-4 号機
モデルの品番 | 2169 |
モデルの品名 | JR EF510形電気機関車 |
発売時期 | 2005年 |
入手時期 | 2015年4月 中古品購入 |
分解調査等 | マイコレクション EF510-4 |
測定日 | 2016/10/24 |
電流・電圧特性におけるデータのバラツキは、車両での測定結果でも同様な傾向が見られる。 そして測定中でも電圧の中間部でカリカリという共振音(?)がしていた。そして、モータ軸損失トルクのグラフを見ると機械的な原因の様にも思える。 一方では、ある程度運転後に安定するので、モータの発熱に関係するのではないかと推定するも定かではない。 なお、負荷状態でのトルク特性は安定した性能を示している。 低速での粘りも良好の様である。
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■ 特性解析
次に、この測定データを用いてモータ特性を決める定数を求める。 解析方法は、「モータ特性のモデル化 改良版」に示す。 まず6個の定数を求める解析を実施する。
各特性はよく直線上に乗っており、推定しようとする定数は信頼性のあるデータとなりそうだ。 この結果得られた6個の定数と、それから計算されたモータ特性のデータを下に示す。
定数の推定値 | 特性線の勾配 | ||||||||
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Kt | Rm | λm | Ra | Ke | Eb | Nm-E | I-E | Tm'-Nm | Tm'-I |
283.9 | 15.18 | 8.1471E-05 | 12.4 | 0.00035220 | 0.271 | 2811 | 0.000807 | -0.008145 | 286.8 |
この計算された特性線を実測データの上に重ねた状態を下に示す。 計算された特性は赤線で示している。
各特性値共に実測値とよく合致しているので、推定した6個の定数は妥当な値であると判断する。