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鉄道模型工作室  名鉄3兄弟の動力ユニットの交換と電飾工作

 調子がいまいちであった名鉄3兄弟の動力ユニットをTOMIX製動力ユニットに交換した。 さらに、初期に工作したテープLED式室内灯をチラツキ防止タイプのユニットに交換する作業も同時に実施した。

 

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■ 動力ユニットの交換

 この車両の動力ユニットは、当初はオリジナルの2モータ式動力ユニットが搭載されていた。 その後、「GM製コアレスモーター動力ユニット」(2019/7/20)で報告したように、新しく発売されたコアレスモーター動力ユニットに交換した。 さらに、動力特性などを調査するも、「名鉄特急3兄弟を整備するも・・・・・・・」(2020/6/22)や、「レイアウトの大掃除」(2022/6/4)などで報告の様に、調子はいまいちであった。 そして、このGMの動力ユニットは我がお粗末なレイアウトにはマッチしないと判断し、今回、他のメーカーの動力ユニットに取り替えてみることにしたのである。

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 そこで、手持ちの電車類からマッチする動力ユニットを調査した。 実際に車体と動力ユニットを取り外し、形状や寸法を観察した。 その結果、KATO製動力ユニットは車体と動力ユニットを固定する爪の形状や位置が異なっているので、GM製の名鉄3兄弟にはフィットしないことが分かった。

 次に、TOMIX製動力ユニットを調べようとしたが、我がコレクションにはTOMIX製の電車モデルが少ないので、参考に出来たモデルは限られていた。 鉄コレ車両を除き、カメラカーカニ24-100形だけなのです。 しかし、爪の位置や形状がGM製とほとんど同じなので、何とか対応できることが判明した。 でも、この2両とも、特別な特性の不思議な車両なので本当かどうか心配です。 カメラカー用の動力ユニットは、「モハ E233-3403 号車」(2022/6/17)にて報告の様に特殊加工がされており、カニ24-100形は「TOMIX カニ24-100形 補助動力車の調査」(2012/4/6)にて報告の様に、特殊車両なのです。

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 そこで、一般的な車両の動力ユニットをTOMIXのサイトで探したのですが、写真など限られて情報だけではよく分かりませんでした。 そこでカメラカーの動力ユニットと同じような形状の動力ユニットである 品番が0645 の動力ユニットを注文しました。 しかし、名鉄 空港特急2200系の2401号車は、長さが少し短い18.5m級の車両でしたので、対応するTOMIXの動力車が見つからないためあきらめました。

 

● TOMIX製の動力ユニットFD

 このようなわけで、入手したTOMIX製の動力ユニットFD(DT61付) 品番:0645 に交換することにしました。 この動力ユニットの交換は、名鉄空港特急ミュースカイの2001号車と、名鉄 1000系パノラマSuperの1051号車の2両を対象としました。

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 交換対象のコアレスモータ動力ユニットとTOMIX製の動力ユニット0645を右に示す。 また、初代の2モータ式動力ユニットとも比較してみましょう。 下左の写真の上から、2モータ式、コアレスモータ式、そしてTOMIXの動力ユニットを示します。 いずれも20m級です。

 下右の写真はその側面形状ですが、それぞれ形状や色が異なっており、もう、実車とはかけ離れた形状となってしまいました。 快適に走行すれば、形状は二の次にしている小生としては、許容範囲なのです。

 取り付けるTOMIX製を改めて紹介します。

 手製の室内灯も取り付けていますので、干渉する室内灯用の柱の部分は切り取っています。

 車体の床下も真っ黒のままです・・・・・・・・・・。 なお、この動力ユニットの分解調査と動力特性は、マイコレクションの「名鉄 1051号車」にて報告します。

 

■ 古いテープLED式室内灯ユニットの取り外し

 この名鉄シリーズは、「名鉄特急3兄弟を整備するも・・・・・・・」(2020/6/22)にて工作しています。 テープLED式室内工作も、旧型客車類から電車類に移行し始めた時期の工作品であり、チラツキ対策前のユニットでした。

 テープLEDはそのまま使用することとし、ユニット部分をすべて取り外しました。

 3車種とも、形状は異なっていましたが、通常型のブリッジダイオードを使い、コンデンサも使っていません。 取り外したユニットは使い道が無いので、このままごみ箱行きですが、苦労した工作の足跡を見ていると、愛着が出てきます・・・・・・・・・・・・・。

 

■ チラツキを防止した室内灯ユニットを新しく工作する

 古いユニットの再利用が叶わないので、新しく作ることにしました。 構成は今までの方式と同じです。 「チラツキを防止したLED式室内灯 まとめ」(2020/12/7)を参照ください。 ポイントは、ダイオードの逆回復時間が桁違いに良好なショットキーバリアダイオード方式のブリッジダイオードを使うことと、セラミックコンデンサの材料に起因する直流電圧印加特性を避けるために電解コンデンサを使用し、100μF程度の大きな容量にすることです。

 今回はコンパクトにまとめるため、表面実装型のブリッジダイオードとチップ抵抗を使用しました。

 この他に、φ0.2mmのポリウレタン銅線も用意しました。 

 今回も、室内灯ユニットの取付場所に応じて形状を検討しましたが、最新の工作例である「鉄コレ電車の電飾を工作する  その3」(2022/4/27)に倣って制作することとしました。 ただし、前照灯などの配線が無いため、作りやすい配置に少し変更しています。

 最初に、基盤の取り付け位置に合わせて、コンデンサの足を加工しました。

 基盤にブリッジダイオードとチップ抵抗を半田付けした状態を下右にしめします。

 この半田付けの様子を下にしめします。 まず、ブリッジダイオードを基盤の所定の位置に置き、クリップで押さえておきます。 この状態で、足を整形したコンデンサを取り付けます。 この状態で半田付けを実施しました。

 使用した半田は、両面プリント基盤用はんだとして市販されているもので、融点が183〜184℃の共晶ハンダです。 これは、金属組成がスズ63%、鉛37%であり、特徴としてはハンダが解けた時にサラッと流れる性質があるそうです。 このため、鉄道模型の工作では重宝されているとのことで、何時も愛読しているネットの「Giants of the West」の作者であるハンダ工作の大先生でも、お勧めのものです。

 今回の工作でも基盤の穴を素早く埋めてしまい、配線の取付強度を確保してくれます。

 完成したユニットを上に示します。 なお、ブリッジダイオードの電源側の端子は、コンデンサを持ち上げるよおうに折曲げて隙間を作り、そこに電線の端を半田付けします。 作業後はコンデンサを元の位置に戻します。

 

■ ユニットを車両に取り付ける

 車両への取付は、シャシー側だったり、車体側だったりしますが、今回はシャシー側に取り付けることにしました。 シャシーの端部に一段低くなった部分があったので、そこにコンデンサを収めることにしたのです。

 このままでは、ユニットが丸見えのため、白いMTテープを使ってカバーしました。

 テープLEDとの接続はポリウレタン線を使用しています。 そして、その部分も白いテープでカバーしています。 これはぶらぶらする配線の固定が目的なのです。

 また、動力ユニットの場合は、何時もの様に室内灯ユニットを車体の天井裏に取り付けています。

 後から工作した残りのセットの場合は、室内灯ユニットの取り付けをひっくり返した取り付けてみました。 こちらの方が見栄えが良いと判断したからです。

 

■ テスト点灯

 工作完了後、レイアウト上で点灯テストを実施しました。 もちろん工作途中でもチェックしていたので、点灯することは確認済みなのですが、レールの上に置いてみなければ最終確認となりません。

 動力車無しの状態で点灯させた状態を上に示します。 明るさの程度をチェックしましたが、白っぽい車両と青っぽい車両が混在していました。 これは、LEDのせいではなく、窓の色とか室内の色による影響と思われますので、詳細調査が必要なようです。

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■ あとがき

 トレラー車のチェックが済んだので、この後は動力車のチェックが必要です。 走りの様子や、他の鉄コレシリーズの名鉄車両群との混在運行が可能かどうかも検討しておく必要があります。

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 なお、工作途中でのトラブルを紹介します。

 右の写真のように、GM製動力ユニット車を工作していた時、写真の左下に示すような部品が机の上に転がっていました。 なんだろうと相手部品を探してみると、なんと動力ユニットの台車にはめ込む部品でした。

 よく見ると、反対側の台車にもありません。 慌てて机の周りを探したのですが見つかりませんでした。 レイアウトでも探したのですが分かりませんでした。 この部品にはカプラーが付いているので、運転中でなく、その後の取扱い中に紛失したに間違いありません。

 とりあえず、ストック品となった他のコアレスモータ動力車の部品を持ってきて取り付けましたが、それにしても知らないまに簡単に外れるような部品では・・・・・・・・・・・!

 やはり、このユニットはお蔵入りにしておきたいですね。 とは言っても、18.5m級の代わりの動力ユニットを探さなくちゃ! 鉄コレ用以外でね。

 

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 2022/6/25 作成