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鉄道模型工作室 S系電気機関車のメンテナンス

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 このS系とは、自分ではショーティー化改造を実施した車両をこう呼んでいます。 そしてそのいきさつは、「S系電気機関車の改造工作」(2011/1/22)にて説明しています。

 改造工作のねらいは、BトレのELより少しぐらいは大きくてもよいから、コンパクトながら力持ちの機関車が欲しかったからです。 でも、ショーティ化しているので、Bトレと同じように、デフォルメする必要があるのは仕方がありません。 例えば車軸が6本のEF形は4本しかないED形となったり、8本のEH形が同様に4本のED形になってしまうことです。 でも、小さなレイアウトで走行を楽しむ事を優先させましょう。

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 これらS系電気機関車は、車両に合わせて仕切りを作り、右の写真の様に収納しています。 今回は、これらの車両のメンテナンスと共に、不備な前照灯の追加工作を実施しました。

 

■EH500−3号機のメンテ

 動きが悪かったが、分解して調整する。 集電用のバネの取付が引っかかっていたのだ。 再組付け後は良好な走行状態であった。 前照灯の導光路から光り漏れしていたので、パテで埋めて遮光処理を施した。 前方だけ点灯するがかなり暗い。 これは導光部品のせいなのでこれで良しとした。  ⇒ EH500−3号機のプロフィール

 

■EF63−3号機のメンテ

 走行は良好であり、前照灯もまずますであった。 ⇒ EF63−3号機のプロフィール

 

■EF65−1001号機のメンテ

 走行は良好であった。 手作りの前照灯もまずますである。 ⇒ EF65−1001号機のプロフィール

 

■EF65−528号機のメンテ

 走行は少しギクシャクするが良しとする。 前照灯の光り漏れを修正する。 ⇒ EF65−528号機のプロフィール

 

■EH10−9号機のメンテ

 工作した覚えが無いのに収納ケースに鎮座していた。 右上の写真の右列の上から3番目。 調べてみると、この車両はマイクロエースのEH10-9号機であった。 しかし、S系のカシカマに2エンド側動力ユニットを取られてしまったので、1エンド側単体でここに収まっていたのである。 でも、動力ユニットが違うようなので、さらに調べると、「12m級(S系) EF65電気機関車の工作」(2021/1/10)の工作によって、この本来の動力ユニットは、上記のEF65-1001号機用に使用されていた。 そして車体だけになってしまった車両には、ストック品であった鉄コレの動力ユニットTM-ED01<電気機関車用B>が取付けられていた。

 本来は、ショーティ化したわけではないのでS系電気機関車と言えないのだ。 このため、ここ収納ケースから遠慮してもらうことにした。 さらに、このTM-ED01動力ユニットはメンテを実施して、EF58-45の動力ユニットとして使用することにしたので、またまた動力部を失うことになってしまった。

 そこで、ストック品の中から鉄コレ12m級シャシーを代用としてはめ込んでおく事にした。 いつの日か、再登場することを期待しよう。

 

■EF58−45号機のメンテ

 このEF58-45号機は、ショーティ化工作の始まりであった「12m級のEF58の製作」(2010/7/3)にて工作された由緒ある(?)工作物なのである。 でも、その後のいろいろな事情により、抵抗も前照灯も撤去されていました。  ⇒ EF58−45号機のプロフィール

 今回のメンテナンス作業において、使用していた力不足の鉄コレ動力ユニットを取外し、代わりに上記のTM-ED01動力ユニットを取付けた。 そして、前照灯の工作を追加実施した。 その工作内容を紹介する。

 ● 前照灯の工作

 前照灯のレンズ部分(導光部品)は、下左の写真のように、すでに工作済みであった。 この導光部品に、下右の写真に示すチップLEDを使ったユニットをあてがい、光源とすることにした。 このユニットは、「チップLEDを使って室内灯を作る」(2014/8/6)で工作したユニットであるが、その後のテープLEDによる室内灯工作によって取外され、ユニット部分はストック品となっていた部品である。

 この光源ユニットを前照灯の導光部品の上面にあてがい、MTテープを使って固定した(下左の写真)。 さらにその上から銀紙を貼って遮光を実施した(下右の写真)。

 さらにその上から、またMTテープを貼りつけて動力ユニットとのシュート防止処理とした。 同時に、ポリウレタン線をつかって動力部との配線も実施した(下左の写真)。

 点灯状態を上右の写真に示す。 前照灯は良い感じに点灯している。 天井部分に少し光り漏れがあるが良しとしよう。

 

■EH10−17号機のメンテ

 マイクロの動力は良好であった。 しかし、前照灯は麦球使用の旧式のユニットであったため、上記のEF58-45号機と同様の工作を実施した。

 その工作状態と点灯状態を上に示す。

 

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■EF510−509号機 カシオペア色

 走行は良好であり、前照灯もまずますであった。 しかし、後方のパンタグラフを紛失していた。 その部品をあちこち探した結果、バラバラになった部品を見つけ再生を試みたが、メインのアームが見つからなかったのあきらめざるを得なかった。 手持ちのストック品で代用しようとしたが、足の部分が合わずにあきらめた。 カッコ悪いが片方のパンダだけの状態である。 ⇒ EF510−509号機 カシオペア色のプロフィール

 なお、この機関車は、この収納ケースではなくて、「Bトレシリーズ 寝台特急 カシオペア」(2022/12/9)のケースに客車と一緒に収納している。

 

■EF210−10号機

 走行は良好な状態であったが、前照灯は暗くて用を足さなかった。 ⇒ EF210−10号機のプロフィール

 前照灯が機能していないので分解してみると、下左の様な状態であり、LED式の光源ユニットを使用しているものの、導光部品が曇っているのと光軸がずれているためと判断した。 在り合わせの部品w使用したためと思われる。 このため、新しく光源ユニットを作ることにした。

 前照灯用の光源ユニットは、「キハ24系車両の電飾再工作」(2022/7/17)などでいろいろ改善を実施してきましたが、今回は、上右の写真に示す部品を使用して構成することにしました。 基板は「名古屋鉄道 5500系電車の電飾工作 その2」(2022/5/26)で紹介した紙フェノール製を使用し、それに1mm厚さの透明プラ板と黒色板を写真に示すように切り出しました。 大きさは運転台下側の隙間にはめ込む大きさです。 光りファイバーはΦ1mm の物を使いました。

 透明プラ板は、光ファイバーとチップLEDの光軸のズレを吸収させるための工夫です。 光軸のズレは、どうしても工作上ピタリと一致しないので、中間に隙間を設けるためのものです。 チップ部品は、2個のOSMW1608C1A Warm White と、2個のチップ抵抗510Ωを使いました。 そして、遮光と絶縁を兼ねてパテを塗っておきましたが、必要なかったようです。

 基板、透明プラ板、黒色プラ板を重ねてMTテープで固定しました。 勿論、点灯チェックを実施し光軸のズレ等をチェックしています。 MTテープは絶縁も兼ねているので側面側も貼りました。

 問題なかったので、ユニットの側面をアルミ箔で覆って遮光処理を実施しました。 完成したユニットを下に示します。

 このユニットを車体の中に収め、動力ユニットのシャシーとショートしないように、MTテープを使って覆っています。 下左の写真。

 点灯状態を上右に示します。 綺麗に光っており満足していますが、ウォームホワイトのチップを選択したつもりですが、これは全くの白色ですね。

 

■EF65−105号機とEF58-116号機のメンテ

 この車両は、「レールクリーニングカーの工夫」(2022/2/28)にて変な工作を実施した車両です。 しかし、今回のメンテ作業においては、何度か分解調整を実施したのですが、動きが悪くてどうしても改善できませんでした。 先回の無理が影響したとは思いませんンが、必要なくなったのでこのまま、ジャンク品扱いとして収納する事にしました。 新たにクリーニングカーをもう一台導入したからです。 そして、通電工作も取外しておきました。

 

■ED61−1号機とED62−15号機

 この2両はワールド工芸の金属製組立キットを組付けたもので、ショーティ化工作は実施していません。 従って、この収納ケースをS系電気機関車用の収納ケースとしたので、ここの住民ではない事になりました。 このため、他の収納ケースに移動させることにしました。

 

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 今回のメンテ作業と、新たにS系電気機関車用収納ケースとすることによって、3両の車両が外れることになりました。 そして、7両の車両について良好な走行状態を確保することが出来、されにこれらの車両の前照灯も全て点灯させることが出来ました。 今後はその活躍の場を作るようにしてあげたいと思います。

 

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 2023/1/14