名鉄 1051号車 (TOMIX製動力)

● この車両はGREEN MAX の 名鉄1000系パノラマSuper4両編成基本セット(品番:4045 )の動力車である。

● 主要諸元はまだ未測定である。

連結面間距離
 
車体全重量
 73.9 グラム
ギャ比
 
台車中心間距離
 
台車軸距離
14.0mm
動輪直径
 

● この車両の動力ユニットは、当初はオリジナルの2モータ式動力ユニットが搭載されていた。 その後、新しく発売されたコアレスモーター動力ユニットに交換した。 「GM製コアレスモーター動力ユニット」()参照。 そして、動力特性などを調査するも、「名鉄特急3兄弟を整備するも・・・・・・・」(2020/6/22)や、「レイアウトの大掃除」(2022/6/4)などで報告の様に、調子はいまいちであった。 このような訳で、現在はTOMIX製の動力ユニットFD(DT61付) 品番:0645 に交換している。  「名鉄3兄弟の動力ユニットの交換と電飾工作」(2022/6/25)参照。

 

分解調査

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● TOMIX製の動力ユニットFD(DT61付) 品番:0645 装着時の状態を下に示します。

● 動力部の分解を始める。 上側の床部分を取り外すとモータ部の構成と集電板が見えてくる。

● 先回調査した「モハ E233-3403 号車」(2022/6/17)の構成よりも、当然ながらズーとシンプルである。 台車から集電した電力をそのままモータに給電すれば良いので、集電版のみで十分なのである。 次に動力機構部もみましょう。 これはモハE233モデルと同じですね。

● 部品を分解した状態を下に示す。

● ダイカスト一体のシャシーの表側と裏側を示す。 これも、モハE233モデルと同じですね。

● モータは問題のM9タイプなのでしょうか? 自分には分かりません。

● ウォーム軸とそのフォルダです。 ウォーム軸のスラストはしっかりと保持されています。 また、ウォームの歯形は薄く特殊な形状をしています。 強度や特性を考えたのでしょうか。

● 台車は見慣れた形ですが、集電シューはピポット軸受けではありません。 動力車なので多少回転抵抗が大きくても問題無いと判断しているようです。

● 動力台車も分解しました。

● 分解組付け時の注意として、小さな部品をなくさないように、分解した部品は何時も菓子箱などの小箱に入れておきます。 また、動力台車の場合、トラクション車輪の組付け位置を忘れてしまうので、片方ずつ分解・組付けするようにしています。 分解していない方の台車を参考にしながら組む付けていけば誤組付けを防ぐことができます。 下右の写真の場合、集電シューを組み付けるのを忘れているのですが、これはすぐに気が付きました。

 

動力特性

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 新しい動力特性測定装置と処理ソフトを使用して動力特性を測定しました。 測定装置などについては「動力特性の新自動測定システムを使う」(2022/6/16)を参照ください。

● 測定条件

 測定時の状態を下に示す。 速度特性はビームカッタ車(重量 11.4 グラム)を連結させています。 下左の写真。 また牽引力特性はビームカッタ付きのおもり車(重量 106.2グラム)を連結させています。  下右の写真。

 

1)速度特性:

 動力車の速度特性として、速度・電圧特性と電流・電圧特性を下に示す。

 車速・電圧特性について、電圧が4ボルトでスケールスピードが100Km/h となり、鉄コレと同様にやや速めです。 電圧を8ボルト以上にすると新幹線並みのスピードが出ますので、新幹線用動力車としても使用できます。 電流値も同様に100mA程度です。 この値は、テープ式室内灯を装着している状態です。

 走行音は鉄コレ動力ユニットほどではありませんが、かなり大きめです。 やはりギヤの部分でしょうか。

 

2)牽引力特性

 スケール速度が通常運転範囲として、80Km/h 〜180Km/h程度になるような電圧値を設定して牽引力を測定しました。

 スリップ領域での牽引力まで調査しようとして、やや重い重り車両を使用したのですが、事前の調査不足で限界まで測定できていません。 しかし、25グラム以上はあるようです。 また、制動領域での偏移点は約10グラム近辺で、ウォームギヤのかみ合い状態が変化していると判断します。 この値はKATO製よりも大きいですが、動輪側の摩擦抵抗が大きいと思われ、車輪からの集電機構の違いと思われます。