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モータの測定データ KATO 第4期モータ EF57-8

 

■ 測定方法

 フライホイール方式によるモータ特性測定装置を使用する。 装置への取り付け状態やジョイントの連結方法は、「モータ特性を測定しよう その7  出来た」、および、「KATO製電気機関車 第4期 新サスペンション型のモデルのモータ」を参照してください。

 

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■ EF57-8 号機

モデルの品番 3069
モデルの品名 EF57
発売時期 2012年
入手時期 2012年8月 新品購入
分解調査等 マイコレクション EF57 8
測定日 2016年10月16日

 モータのマーキングは片側の赤色のみ。

 

 運転中はガラガラという音を発し、取り付け状態にガタが無いか確認するも、取り付けには異状が無かった。 そしてこの音は、うるさかったり静かになったりと変化がある上に、6ボルト近辺では逆に静かになる場合がある。 モータを手にもって回転させると手にビリビリ来るので、原因は軸のアンバランスではないか推定する。 磁石が強力になり、スキューもあるので吸引力のアンバランスや軸の動釣り合い不良ではないだろうか。 EF510-510 号機のモータと比較すると、6ボルト近辺での電流値の乱れは同じ傾向である。 車両として走行中の音がどうだったのか、確認する必要がありそうだ。

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■ 特性解析

 次に、この測定データを用いてモータ特性を決める定数を求める。 解析方法は、「モータ特性のモデル化 改良版」に示す。 まず6個の定数を求める解析を実施する。

 各特性はよく直線上に乗っており、推定しようとする定数は信頼性のあるデータとなりそうだ。 この結果得られた6個の定数と、それから計算されたモータ特性のデータを下に示す。

定数の推定値 特性線の勾配
Kt Rm λm Ra Ke Eb Nm-E I-E Tm'-Nm Tm'-I
389.2 13.2 0.0003634 21.4 0.00046139 0.370 2077 0.001940 -0.008755 406.1

 

 この計算された特性線を実測データの上に重ねた状態を下に示す。 計算された特性は赤線で示している。

 各特性値共に実測値とよく合致しているので、推定した6個の定数は妥当な値であると判断する。