HOME >> 動力車の調査 > モータの特性調査 > 測定データ > KATO 第4期モータ EF65-1103
■ 測定方法
フライホイール方式によるモータ特性測定装置を使用する。 装置への取り付け状態やジョイントの連結方法は、「モータ特性を測定しよう その7 出来た」、および、「KATO製電気機関車 第4期 新サスペンション型のモデルのモータ」を参照してください。
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■ EF65-1103 号機
モデルの品番 | 3061-1 |
モデルの品名 | EF65 1000 後期形 |
発売時期 | 2011年 5月 |
入手時期 | 2011年 7月 新品購入 |
分解調査等 | マイコレクション EF65 1103 1000 後期形 |
測定日 | 2016年10月12日 |
モータのマーキングは片側の赤色のみ。
このKATO製電気機関車 第4期 新サスペンション型モデルのモータについて、仕様が大幅に変更されている。 小型化と共に、消費電流の低減が図られている上に、電圧に対する回転数の値が、従来のモデルよりも半減しているものの、電流値に対する発生するトルクの値がおよそ2倍になっている。 これらは減速機構の仕様変更に合わせて決定されたものと思われるが、小型強力モータへと変身しているのである。
また、消費電のバラツキは、他のモデルと比較して少し大きいように思われる。
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■ 特性解析
次に、この測定データを用いてモータ特性を決める定数を求める。 解析方法は、「モータ特性のモデル化 改良版」に示す。 まず6個の定数を求める解析を実施する。
何故かこのモータは、他のモータと比較してデータのバラツキが大きい。 損失トルクのグラフでは、データのバラツキが大きいために決定関数の値が良くないのでるが、もともとその絶対値が小さいために測定誤差が影響しているものの、それ以上にばらついている。
この結果得られた6個の定数と、それから計算されたモータ特性のデータを下に示す。
定数の推定値 | 特性線の勾配 | ||||||||
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Kt | Rm | λm | Ra | Ke | Eb | Nm-E | I-E | Tm'-Nm | Tm'-I |
438.8 | 17.2 | 0.0002858 | 23.0 | 0.00042456 | 0.475 | 2275 | 0.001482 | -0.008386 | 454.3 |
この計算された特性線を実測データの上に重ねた状態を下に示す。 計算された特性は赤線で示している。
データのバラツキが大きいものの、各特性値共に実測値にほぼ合致した特性をしめしており、推定した6個の定数は妥当な値であると判断する。