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鉄道模型工作室  改良型室内灯ユニットの工作

 先回、改良版の室内灯ユニットの工作状況を報告しました。 その後、他の車両用に工作しましたが、43系客車の工作結果を確認中に、不思議な現象に出くわしました。 現在、その状態の確認と測定を実施していますが、またまた、泥沼に入り込みそうな気配です。 まずは、その現象に行きついた経緯を説明します。

 

■ 室内灯ユニットの工作状態

 まず、ショットキーバリア・ダイオードブリッジを使用した室内灯ユニットの工作状況を整理しておきます。

No. 編成名称 関連報告 ブリッジダイオード 使用したコンデンサ
155系 東海道線快速 新室内灯ユニットの確認 DIP-4  SDI260 アルミ電解コンデンサ 100μF ルビコンMH5
E26系 カシオペア 今回 DIP-4  SDI260 導電性高分子アルミ固体電解コンデンサ 100μF OS-CON
14系 特急列車 チラツキを低減した改良型室内灯ユニット 表面実装用 TS260S チップ積層セラミックコンデンサ 22μ X5R 2012 4個並列
20系 特急形寝台列車 チラツキを低減した改良型室内灯ユニット 表面実装用 TS260S チップ積層セラミックコンデンサ 22μ X5R 2012 4個並列
24系25形 ブルートレイン 未報告 表面実装用 TS260S チップ積層セラミックコンデンサ 22μ X5R 2012 4個並列
10系 急行列車 未報告 表面実装用 TS260S チップ積層セラミックコンデンサ 22μ X5R 2012 4個並列
43系 ローカル列車 今回 表面実装用 TS260S チップ積層セラミックコンデンサ 22μ X5R 2012 4個並列
アルミ電解コンデンサ 100μF ルビコンMH5

 今回の問題は、コンデンサの種類の問題ではないかと睨んでいるので、使用したコンデンサの種類を明記した。 特に、43系では2種類のコンデンサを使用したの、その違いに気が付くことが出来ました。

 

■ E26系 カシオペア用の室内灯の工作

 まず、初期に工作したカシオペア用の室内灯について報告しておきます。 ユニットの工作内容は、「室内灯のチラツキを低減したい -- 新室内灯ユニットの工作」 (2020/7/8)と殆ど同じですが、使用したコンデンサの種類を変えたことと、ユニットのベースとして、0.5mm のプラ板を再利用している点です。

 なお、この車両は、「テープ式LEDを使って室内灯を作る その2」(2016/12/13)にてテープLED化工作を実施していますので、室内灯ユニットを交換する作業となります。

 この2階建てのカシオペア客車は、コンデンサを取付けるスペースが充分にあったので、この様なスタイルになりました。

 コンデンサは、その外観が白色だったので、窓から覗いたとしても違和感はないだろうとの考えで選択したのです。 また、工作の途中から、明るさを少し抑えるために、抵抗を 750Ωから 1KΩに変更しています。

 

■ 43系 ローカル列車の室内灯

 24系25形 ブルートレインと10系 急行列車は、14系 特急列車の場合と同じ工作内容ですので、報告を省略します。 つぎに、43系 ローカル列車の場合について説明いたします。  この車両も、 「テープLEDを使って室内灯を工作する」(2019/4/26)にてテープLED化工作を実施していますので、室内灯ユニットを交換する作業となります。

 まず、天井板を外して室内灯の工作状態を確認しました。

 この編成は、スハ43系旧型客車の増設のために、中古品のセットを購入した。 セットと言っても古いモデルの単品を寄せ合てセットにしていた。 そして、室内灯はバラバラの加工方法であったが、3種類に分類された。

 まず、比較的新しいタイプの車体であった3両の客車を下左に示す。 車体は、天井を分解するタイプと車体すそを広げて分解するタイプでしたが、純正品の室内灯ユニットを差込む方式は同じでした。 テープLEDの工作では、プラ板を使って接続するようにしていました。

 次のタイプを下右に示します。 古いタイプの室内灯の取り付け方法でしたが、手作りの室内灯ユニットを側面に差し込む工夫をしていました。 室内にはユニットを支える壁が工作されています。

 もう一つのタイプは、やはり古い車体ですが、下左の写真のように、室内灯ユニットを天井に貼り付け、シャシーの集電板とは配線でハンダ付けされていました。 このタイプの2両については、室内灯ユニットの装着スペースが充分にありますので、電解コンデンサを組込むことが出来ると考えて、下右の写真のようなユニットを作りました。

 このユニットの特徴は、工作が容易なのです。 下左の写真に示すように、基盤、ダイードブリッジ、抵抗、コンデンサが行儀よくコンパクトに収めることが出来るのです。

 でも、小さなチップコンデンサでなくて、円筒形の電解コンデンサを選択したのかって? 理由は簡単です。 チップコンデンサの在庫が少なくなったのでスペースに余裕があるのであれば、こちらを選択しただけなのです。 この選択が思わに展開になったのですが・・・・・・・・・・・・!

 横からと上から見た写真です。 コンデンサのカバー部分が配線とショートしないように少し浮かせています。 基板の裏側の様子を下左の写真に示す。

 他の5両については、このコンデンサを設置するスペースがありませんできたので、上右の写真に示すように、チップ積層セラミックコンデンサを使たユニットにしました。

 車体への装着状態を上左の写真に示します。 導線を曲げこんで取り付けます。 実際には、この室内灯ユニットを、上右の写真の様に天井裏に接着してしまいます。

 

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■ 43系客車の点灯テスト

 工作した室内灯を組込んで、レイアウト上で点灯テストを実施しました。 右の写真のように、ヤード上に客車だけの載せて通電させて、室内灯の点灯具合を確認しました。

 旧型客車らしく、明るさを抑えた電球色がぴったりでしたが、何度かON/OFFを繰り返しているうちに、次の事に気が付きました。

1号車と3号車の消灯時間が他の車両よりも長めである?

 

 何度も操作を繰り返しましたが、やはり1号車と3号車は違うようである。 この車両には、電解コンデンサを組込んだ車両なのです。

ですので、コンデンサ容量としてはほとんど同じと言えますが、放電時間には少し差がありすぎる様です。

 確認のために、動画も撮影してみました。

 先回のように、コマ送りとすれば違いが分かるとのですが、YouTube での再生では、速度が調整できますので遅くして確認してみてください。

 

 自分の知識では、何が原因なのか分かりません。 そこで、いろいろ実験をしてみることにしました。 苦労して作ったチップコンデンサ方式の室内灯ユニットの効果が否定されたのでは・・・・・・・・・との不安が頭をよぎっています!

 

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 2020/7/27 作成