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鉄道模型工作室  新室内灯ユニットの工作を続ける

 室内灯のチラツキを低減したいとのことで、ショットキーバリアダイオードブリッジを使用した新室内灯ユニットを工作してきました。 この新しいユニットの効果も確認でき、さらに問題点とその対応も明らかとなりましたので、残りの車両での取り換え工作を続行しました。

 

■ 新室内灯ユニットの要点

 今までの検討結果より、構成要点としてまとめました。

  1. ブリッジダイオードは、ショットキーバリアダイオードによる構成であること。
  2. コンデンサは電解コンデンサとし、その容量は 100μF程度とする。 セラミックコンデンサを使用するとその効果は1/5程度に低下する。
  3. 室内灯の明るさは電流制限抵抗を用いて電流を抑えること。 標準は 1KΩにて3〜5mA程度とする。
  4. コンデンサはブリッジダイードと電流制限抵抗の間に設置すること。

 このなかで、1番目のねらいは、コンデンサに貯めた電気を電源側に逆流しないようにし、電源側のPWM制御波形への影響を防止するためである。 2〜4番目の項目は、コンデンサに貯めた電気を有効に使用するための方策である。

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■ ローカル列車1への応用

 我がコレクションの「ローカル列車1」は、スハ43系客車によって編成されているが、これらの客車の室内灯ユニットを交換した。 この車両は、「テープLEDを使って室内灯を工作する」(2019/4/26)にてテープLED式の室内灯を工作済みである。 そこで、室内灯ユニットだけを交換すれよいのだ。

 この編成での客車は、KATO製のスハ43系客車を単品を新品、あるいは中古品で収集したものであり、新旧のタイプのモデルが混在している。 このため、サイズの大きい電解コンデンサを設置する場所を探し、それに合わせてユニットの形態を考えて行く必要があった。 まず、比較的新しいモデルの場合の4両については、右に写真に示すように設置した。

 リン青銅板を使って、ユニット基板と床下セットに差し込む集電板を接続させる方法を採用した。 まず、0.1mm のリン青銅板を切り出し、φ0.7mm の穴を開けて、スズメッキ線を使って基板に取り付けた。 これは、ハンダ付けだけで基板に固定するのは弱いと考えたからである。

 下左の写真のように、基板の上面にブリッジダイオードをとりつけ、アイスキャンディの心棒を使ってリン青銅板部を挟み、バイスに固定した。 熱の逃げを防止しているのだ。 ハンダ付け後、これをひっくり返し、裏側からもハンダ付けを行った。

 こうして出来上がったユニットにコンデンサと抵抗を取り付けた。

 テープLEDとの間は、ポリウレタン線で接続して、車体と床下セットに設置した状態を下に示す。

 テープLEDは今までの物をそのまま使用しているが、今まで取付けていた室内灯ユニットを剥がした部分は見苦しかったことと、テープLEDの端の接着が弱くなっており、だらりと垂れ下がっていたので、白いマスキングテープを貼ってごまかしました。 

 これを7号車のオハニ36(品番:5077-1)に取り付ける状態を上左示します。 このモデルは、座席部品の端部はしっかりとした壁になっているので、バネ作用のあるリン青銅板を差込んでもしっかりと固定してくれるのですが、右の車両滝はそうは行きませんでした。 端部は細い2本の柱で支えるようになっているのですが、右端の車両は工作途中で一品がポキリと折れてしまいました。 他の2両はすでに折れてしまっていました。

 これでは、室内灯ユニットを支えきれませんので、やむなく、集電板とリン青銅板をハンダ付けしてしまいました。 下の写真。 そしてハタと手が止まってしまいました。 分解する時はどうやってするのかな?

 後先を考えずに工作したので大失敗ですが、もう分解する必要は無いのだと言い聞かせて不問に処すことにした。

 

● 他の3両の工作

 残りの3両は、KATO品番が3ケタのフルモデルです。 518と519です。 このモデルは、電解コンデンサを設置する十分なスペースがありますので、下のようなユニットとしました。

 天井板と車体との接続もいつも方法で実施しました。

 

■ ローカル列車2への応用

 我がコレクションの「ローカル列車2」は、スハ43系客車によって編成されているが、これらの客車の室内灯ユニットを交換した。 この車両は、「テープLEDを使って室内灯を工作する」(2019/4/26)にてテープLED式の室内灯を工作済みである。 そこで、室内灯ユニットだけを交換すれよいのだ。

 この編成での客車は、グリーンマックスの客車ボディーキットを組み立てた5両と マイクロのオハニ36で構成されている。 先回のテープLED化工作では、白色のLEDが使用されていたので、ユニットと共に撤去した。 新しく電球系のテープLEDと交換するのである。 その状態を下に示す。

 このシリーズも電解コンデンサを設置する場所は問題無いのである。 そこで、上記と同じように工作した。

 今回の工作では、ブリッジダイードとコンデンサの取付け面が裏表に分かれている。 リン青銅板取付けタイプの流れでもあるが、この方がしっかりと組付けられると考えたからである。 最初は下写真のように抵抗の足を内側のしていたが、コンデンサのスカート部分との接触、(即ちショート?)を心配して外側の穴とした。 下右の写真。 この結果、プラス側の取り出しリード線を外側に膨らませる必要があったが、この方法をメインとすることにした。

 コンデンサは2種類のタイプを使用しているが、在庫が少なくなったので両方のタイプを使用したためである。 新しく電球色のテープLEDに取り付けてセットとした。

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 車体の天井裏には、両面テープを使って貼り付けた。 貼り付ける前の状態を左の写真に示す。

 なお、キット組む付け品には、座席部品が無いため、白い厚紙を床下セットに貼り付けた。 ここに座席を貼り付けると良いのであるが・・・・・。

 

■ ローカル列車3への対応

 我がコレクションの「ローカル列車3」も、スハ43系客車によって編成されているが、この車両は、「テープLEDを使って室内灯を工作する」(2019/4/26)にてテープLED式の室内灯を工作済みであり、さらに、「改良型室内灯ユニットの工作」(2020/7/27)にて、新ユニットにも交換している。 しかし、2両は電解コンデンサをしようしているものの、5両はセラミックコンデンサを使用しているのである。 即ち、今回の問題を発見したきっかけとなった編成なのである。

 さて、この5両の車両をどうするか迷っています。 効果は薄いと言うものの、少しは効果があるので・・・・・・・・・・・。

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 すでに工作済みの 14系、20系、24系、10系客車を含めて、当分はこのままとしておきます。

 

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 2020/7/31 作成