HOME >> 鉄道模型工作室 > 小型蒸気機関車と補助動力車
私のささやかなコレクションの中に、小型の蒸気機関車がある。 河合商会のB6シリーズや、ワールド工芸とトーマモデルのキット品である。 これらは「マイコレクション > 蒸気機関車リスト」にてリストアップされており、分解調査なども報告した。 しかし、最近ではその出番が殆んど無く、埃をかぶっている状態であった。 走行させるレイアウトを解体してしまった事もその理由であるが、一番の問題は滑かな走行とは言い難い状態であるのが原因なのである。
卓上レイアウトでも楽しく走らせるために、走行状態を再チェックすることにした。
■ 助け船を出そう
自立して何とか走行できるものの、走行に不安のある車両は多い。 これはキット工作の自分の技量不足でもあるのだが、やはり構造上の課題も大きいと思う。
また、Bトレ用のKATO製ボギー型動力台車を使っ工作してきたアルナインの小型の電気機関車やディーゼル機関車も、貴重な機関車としてコンパクトなレイアウトで楽しんで来た。 しかし、最近ではコアレスモータの登場など優秀な動力台車が登場してきたため、これらの動力車の登場機会も減って来ていた。
そこで、この機関車達を組合せて重連連結し、補助動力車として活用してみることにした。 動力車における重連特性に配慮する必要があるが、小型蒸気機関車にはトラクションタイヤを使っていないので、多少車輪が滑っていても問題無いと判断する。 逆に滑りによって車輪の汚れがとれ、通電不良の改善も期待できるのだ。
走行に不安のある小型蒸気機関車に対して、補助動力車をセットした状態を紹介しよう。 補助動力車の不足したものは、客車や貨車にKATOの動力を組込んでいる。 ただ、TOMA のB6は、単機だけでもスムースに走行できるので、重連化は不要と判断した。
メイン機関車 | 補助動力車 | ||
---|---|---|---|
Baldwin 9 号機 | トーマモデルワークス | ED292 | アルナイン とても簡単なハコ型電機【EEタイプ】+KATO 小型車両用動力ユニット |
Krauss 1412 号機 | ワールド工芸 | DD351 | アルナイン とても簡単な凸形ディーゼル+KATO 小型車両用動力ユニット |
Nasmyth Wilson 600 号機 | ワールド工芸 | ED141 | MICRO ACE |
Toma B6 2272 号機 | トーマモデルワークス | なし | なし |
南薩鉄道5号機 | ワールド工芸 | マニ44 | 手作り+KATO 小型車両用動力ユニット |
河合B6 2286 号機 | 河合商会 | オハ35 | 手作り+KATO 小型車両用動力ユニット |
■ 諦めた車両
重連化によって、ストレスの無い走りに改善された一方、どうしても改善出来なかった車両もあった。 河合のB6 2157号機と 2120号機である。 ギリギリと言う音と共にモタモタした走りや、集電不良による不動状態の発生であった。 このままお蔵入りにしても良いのであるが、機関車重連のためのダミー機関車として活用する手もあるので、モータやギヤなどを取外し、動力無しの状態にした。 でも、同様な目に合っているマイクロのC12や、TOMIXの96などの仲間がいるので、使用機会があれば活用することにしよう。
■ 牽引する客車と貨車
これらの古い形式の機関車によって牽引させるので、古い形式の車両を用意しておく必要がある。 数は少ないがコレクションした車両を下に示す。
客車類に対しては、「とても簡単シリーズ」(2020/8/7)、「ポケットライン」(2020/8/7)、「そのほかの小型客車」(2020/8/6)で紹介済みである。 また、貨車は鉄コレの凸形電機・貨物列車セットAの貨車で、実際に地方私鉄で多数活躍したタイプとの事であるが、何故だか、通常のNゲージ用貨車とはサイズが一回り小さいのである。 そこで釣り合いが取れずに、ここのジャンルでの仲間として使用しているのだ。
■ 走行を楽しむ
それでは、この組合せでの走行を楽しんでみましょう。 レイアウトは、「Bトレ電気機関車の前照灯の工作(追加)」(2021/6/28)で紹介した単純な形にしている卓上レイアウトである。 最初は、Toma B6 2272号機とBaldwin 9号機を走らせた。
未熟な塗装技術のために、あちこちが剥げてしまっている。 視力が落ちてしまった後期高齢者にとっては、まあまあ良しかとしていたものの、写真で拡大してみると、かなりの酷い状態ですね。 リタッチが必要です。
次は、Krauss 1412号機と河合B6 2286号機です。 河合B6 2286号機は、従輪の首振り加工とモータの交換、さらにLED式の前照灯加工を実施しています。
文章で説明するよりも、動画で紹介する方が分かり易いと思います。
また、Nasmyth Wilson 600号機や南薩鉄道5号機については、またの機会があれば紹介しましょう。
2021/7/21 作成