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鉄道模型工作室 信号機のグレードアップ工作 その1

 新ATS、すなわち自動運転停止システムを組み込んでいる物置部屋レイアウトでは、当然ながら各閉塞区間には信号機を線路脇に設置しています。 この信号機は制御の関係で手作りとなっていますが、かねてから気にしていたこの機能一点張りのお粗末な信号機に対して、そのグレードアップを実施しました。

 

■ お粗末な信号機の様子

 現在の信号機の状態を見てみよう。

 点灯具合は充分ですが、のっぺらとした一本足の案山子のようです。

 50cm 以内に近づいて観察するな! と言いたいほどです・・・・・・・・・。

 でも、冬のゾーンだけは信号機に梯子が工作されているのだ! いつの間に?

 と言うことで、今回はこの信号機に梯子を取り付けて、もっともらしい信号機にグレードアップすることにしました。

 

■ 信号機の工作の履歴を振り返る

 後期高齢者ともなると昔のことはなかなか思い出せないので、信号機工作の経緯を振り返ってみることにします。 工作の参考になれば幸いです。

 

(1)エンドレールの状態を示す表示灯の工作

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 信号機関係の工作の始まりはエンドレールの工作でした。スイッチバック方式を使った自動運転レイアウトでは、レールエンドでの停車処理が必要です。このために、ダンパー機能のついたTOMIXのエンドレールE(品番:1423)を使ってみました。「緩衝器付エンドレールでの自動停止装置」(2017/5/1)。しかし、そのスライド機能は不充分であり、電車は激突したり、Bトレの場合は力不足でガリガリやっていました。「車止めを作ろう」(2017/6/27)

 そこで、工作したのが、右の写真1です。「マイクロスイッチを使った車止め」(2017/7/3)参照。現実の機器とは似ても付かない異様な工作物でしたが機能はバッチリでした。さらに、到着したことをコンピュータに知らせるセンサも組み込んであり、さらに装置の状態を示すLEDも組み込んでいました。

 入線時には緑色を、ストッパで停止している状態では赤色を、出発時には橙色を点灯させて、この線路の制御状態を表示させていました。 しかし、このグロテスクの機器は、ストラクチャなどで隠してしまうようにしたので、表示灯の意味がなくなってしまいました。 そこで、場内信号機のようにホームの入り口に設置したのが、写真2です。「車止め量産」(2017/7/14)。

 これまた異様な機器でしたので、信号機らしく工作したのが写真3のものです。「道は遠し」(2017/7/31)参照。やっと実物らしくなってきたが、バラバラに破壊されたTOMIX製の信号機を生かす工夫をしてもっとそれらしく工夫することにした。「通電表示灯(?)を作る」(2018/2/3)の写真4の信号機です。

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 こうして、壊れた信号機の再活用を実施したのですが、さらに、TOMIX製信号機の技術の奥深さに感心したのでした。「TOMIX製信号機を調べる その1」(2018/2/6)、「その2」、「その3」を参照ください。

 

(2)新ATS(自動運転停止システム)用の信号機の工作

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 物置部屋レイアウトのエンドレス周回路にATS(自動運転停止システム)を組み込むことにしました。「新ATSに挑戦 構想」(2018/9/10)。

 しかし、このシステムには多数の信号機が必要となったのですが、上記のTOMIX製品を流用する方法は使えませんでした。そこで、新たに自分で工作することにしました。「新ATSに挑戦 信号機の制作」(2018/10/1)。 この時の信号機が写真1です。そしてこの信号機を量産(?)しました。写真2。「新ATSに挑戦 信号機と制御ユニットを追加製作する」(2018/10/27)。

 これらの信号機の設置状態の一例を写真3で示します。「新ATSに挑戦 秋のゾーンの工作」(2018/11/18)。

 また、高架駅は2面4線のホームを設けていたので、場内信号機と出発信号機はダブルとなった信号機が必要でした。このため、「新ATSに挑戦 駅構内の工事 その1」(2018/12/9)本線と副本線用の信号機として写真4と5を作成しました。

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 これらの信号機は、チップLEDを使用していますが、点灯工作が精一杯でした。このため、のっぺらとした一本足の案山子のようで味気ないものです。機能優先の状態です。何かが足りない? そうです、梯子が無いのです・・・・・・・・・。

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 なお、信号機工作の経緯は再編集版にもまとめてします。

 

(3)卓上レイアウト用の信号機の工作

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 次に実施した信号機工作は、卓上レイアウトでの自動運転システムでした。ここではいろいろな要素機器を工作しましたが、よりリアルな信号機工作もその一つでした。

 最初に実施したのは「卓上レイアウトで楽しもう 自動運転 その2」(2019/11/11)、「卓上レイアウトで楽しもう 自動運転 その4」(2019/11/17)でのTOMIX製信号機を活用したものです。写真1と写真2です。これらは、メイン制御用コンピュータによって点灯制御していましたが、その後TOMIXセンサと組み合わせ、さらにメインコンピュータからも制御できるようしました。写真3。「卓上レイアウトで楽しもう 自動運転 その17」(2020/2/5)や「卓上レイアウトで楽しもう 自動運転 その18」(2020/2/6)です。

 そして、「卓上レイアウトで楽しもう 自動運転 その15」(2020/1/28)では、信号機自体も工作しました。写真4。しかし、センサ用照明と信号灯柱を供用したので変な形状になっていたので改良したのが写真5です。 「卓上レイアウトで楽しもう 自動運転 その25」(2020/4/25)。

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 最初はTOMIX製を活用していましたが、なんとか梯子部分も工作できるようになったものの、出来栄えはいまいちです。そして、梯子部分の半田点け工作を容易にする方法は無いかと暗中模索が始まりました。、

 

(4)冬のソーンでの手直し

 今回の信号機工作の整理によって気が付いたのですが、「物置部屋のレイアウト 冬のゾーンの補修」(2021/7/9)での工作時に、信号も手直ししていることに気が付きました。その簡単な工作メモはあったものの、報告レポートはありませんでした。いつの間に実施したのだろうか?

 複線外周路と内周路の閉塞区間である4ヶ所の信号機が工作されていました。

 

(5)新登山鉄道ユニット用の信号機の工作

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 レイアウトに組み込んでいた登山鉄道ユニットを取り外し、単独のレイアウトに工作し直したプロジェクトでは、信号機も新たに作りました。

 今回のレイアウトはコンパクトな作りのため、顔を近づけて見られる恐れがある。このため、誤魔化しの工作は出来るだけ避けることにした。

 「新登山鉄道 信号機を作ろう その1」(2022/9/8)にて紹介したように、梯子はサイズの似ているフェンスを切取って代用し、信号ヘッドの部分はアマゾンにて部品を入手した信号ヘッドだけを使用することにした。写真1はその工作途中品である。

 信号処理はPICマイコンを使用し、「その2」(2022/9/11)参照、色を塗って完成した状態を写真2に示す。「その3」(2022/9/14)。そしてレイアウトに設置した状態を写真3に示す。「その4」(2022/9/15)。

 ただ、今回の場合はPICマイコンを使用する必要はなく、ディスクリート回路で工作できる事に工作途中で気が付いたが、後の祭りであった。そこで確認のためと称して「おまけ」(2022/9/18)にて工作したのが、写真4です。

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 今回の工作品は、形状的にはもっともらしくなったが、サイズ的には疑問があります。現実の信号機はもっとスマートですよね。

 そこで、近くのJR線路にて実物の信号機を撮影してきました。

 かなりイマージが異なりますね! それに周りの信号制御ボックスなどの機器もいるのかな・・・・・・・・・・。

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 さて、次回は梯子の部分について、針金細工による工作状況を報告します。 出来栄えはまだまだですが。

 

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 2023/5/18